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これまでにやったこと
レンタルサーバーの契約を『ロリポップ!』から『ConoHa』に変更しました。『ConoHa』の「WordPressかんたん移行」機能を使って移行しようとしましたが、失敗しました。仕方がないので手動で移行することにしました。
ここまでにやったことは「WordPressのサーバー引っ越しを手動でやる」の『ConoHa』にデータベースのデータをインポートするところまでです。
次は「ネームサーバーの変更」ですが、その前にデータの移行が正しく行われているか確認します。
なぜ確認するのか?
ブラウザで chocotochoco.com のページを表示しようとしたとき、ドメイン名の設定で『ロリポップ!』のサーバーにあるデータを参照するように設定しています。
この設定を『ConoHa』のサーバーにあるデータを参照するように設定変更する必要があります。この設定が「ネームサーバーの設定」です。
「ネームサーバーの設定」を『ConoHa』のサーバーに変更していない状態で、 chocotochoco.com を表示したとき、変更前の『ロリポップ!』のサーバーのデータを参照します。
chocotochoco.com はすでに公開されているWebサイトです。もし『ConoHa』に移行したデータに問題があった場合、chocotochoco.com は閲覧不可となる可能性があります。
ここでは、万一の閲覧不可状態を避けるために、「ネームサーバーの設定」を変更せずに『ConoHa』のサーバーにあるデータを参照して、Webサイトの動作確認をしてみたいと思います。
どうやって移行データを確認するのか?
やり方はWindowsのシステムファイル hosts を使います。hosts はテキストファイルです。このファイルにホスト名とIPアドレスの対応付けを追記します。
hosts の詳しい仕組みを知りたい場合は検索してください。
詳細な手順は次の項以降に書いていきます。
『ConoHa』のIPアドレス確認
最初に hosts に書き込む情報として『ConoHa』の IPアドレス を知る必要があります。
確認する場所は以下です。
『ConoHa』コントロールパネルにログインします。
https://www.conoha.jp/
①[WING]→②[サイト管理]→③[契約情報]を選択します。
さらに④[サーバー情報]の[>]をクリックします。

[サーバー情報]が表示されたら、下へスクロールします。

[スペック]の項目の[IPアドレス]の値を確認します。
ここでは 118.27.95.92 となります。

hosts ファイルの編集
hosts ファイルを編集します。
エクスプローラーで
C:\Windows\System32\drivers\etc
を開きます。

編集する前に hosts ファイルのバックアップとして、コピーを作成します。
(注)大切なファイルなので必ずバックアップを作成しましょう。
場所はどこでも良いです。
hosts ファイルを選択して右クリックしてメニューを表示し[コピー]をクリックします。
ファイルのないところで、もう一度右クリックしてメニューを表示し[ペースト]をクリックします。
警告が表示されたら、[続行]をクリックします。

hosts -コピー というファイルが作成されます。

もうひとつは別のフォルダを作成して hosts ファイルを保存する方法です。
PC内の好きな場所に好きな名前のフォルダを作成します。
hosts ファイルを[ペースト]します。

同じフォルダに hosts ファイルをコピー&ペーストします。
hosts - コピー ファイルが作成されます。

hosts - コピー のファイル名を hosts_org に変更します。

hosts_org をバックアップファイルとし、hosts ファイルを編集します。
他のフォルダにコピーした hosts ファイルを開きます。
(注)C:\Windows\System32\drivers\etc フォルダで hosts ファイルを編集すると保存できない可能性があります。

hosts ファイルをテキストエディタで開きます。

最終行に
118.27.95.92 chocotochoco.com
を入力します。

hosts ファイルを上書きして閉じます。
編集した hosts ファイルを元の場所に戻します。
hosts ファイルをコピーします。
C:\Windows\System32\drivers\etc を開き、ペーストします。

確認画面が表示されるので、[ファイルを置き換える]をクリックします。

管理者権限の確認が表示されたら、[続行]をクリックします。

hosts ファイルの[更新日時]が編集したファイルと同じことを確認します。

ドメイン名のIPアドレス確認
スタートメニュー→Windowsシステムツール→コマンドプロンプト の順番でクリックします。
『コマンドプロンプト』が表示されます。

『コマンドプロンプト』が表示されたら、
[>] に続けて、ping (ドメイン名) と入力します。
※「C:\Users\choco3>」の部分は使用しているパソコンにより表示が異なります。
入力する必要はありません。
① ping chocotochoco.com と入力します。
キーボードの[Enter]キーを押下します。

②のアドレスを確認します。
118.27.95.92 これは『ConoHa』のものです。
③のように、送信と受信が0でなければOKです。
hosts ファイルの設定は戻りました。
「タイムアウト」という文字が含まれる場合はNGです。
WordPressにログインしてみる→失敗→対処方法
chocotochoco.com の WordPress 管理画面にログインしてみます。
アドレスにログインURLを入力します。
無料独自SSL設定をしていないので、https ではなく http とします。
ページが表示されたら、[詳細設定]をクリックします。

[chocotochoco.com にアクセスする (安全ではありません)]をクリックします。

エラーで表示されません。

Cookie 削除では解決せず
ブラウザの Cookie を削除してみましたが、うまく行きませんでした。
やったことは Chrome の[セキュリティとプライバシー]で chocotochoco.com の Cookie を削除しました。

DB の siteurl を変更
『ConoHa』コントロールパネルから[phpMyAdmin]にログインします。
『ConoHa』コントロールパネルにログイン
https://www.conoha.jp/
①[WING]→②[サイト管理]→③対象のサイトが選択されていることを確認して、
④[データベース]をクリックします。
ユーザーの対象の[データベース]の[>]をクリックして、
[管理ツール]の[phpMyAdmin]をクリックします。
「phpMyAdminのログイン」画面が開きます。
[ユーザ名]と[パスワード]を入力して、[実行]をクリックします。
ログインしたら、左側のテーブルの中から
①[wp1_options]を選択します。

②[siteurl]、[home]の値を変更していきます。
[siteurl]から修正します。

①https://chocotochoco.com を http://chocotochoco.com に修正して、②[実行]をクリックします。

[home]も修正します。

①http://chocotochoco.com に修正して、②[実行]をクリックします。

修正済の値を確認します。

ファイル属性を変更
『FFFTP』でファイルの属性を変更します。
『FFFTP』で『ConoHa』サーバーの chocotochoco.com に接続します。
chocotochoco.com フォルダ直下の
wp-login.php ファイルを選択して右クリックします。

表示されたメニューで[属性変更]をクリックします。

[現在の属性]が 755 になるようにチェックを変更し、[OK]をクリックします。

wp-login.php ファイルの属性が rwxr-xr-x となっていればOKです。

ファイル属性を755としましたが、644でもOKです。
chocotochoco.com フォルダ直下の
wp-login.php ファイルを選択して右クリックします。

表示されたメニューで[属性変更]をクリックします。

[現在の属性]が 644 になるようにチェックを変更し、[OK]をクリックします。

wp-login.php ファイルの属性が rw-r--r-- となっていればOKです。

もう一度WordPressにログイン
ブラウザで ログインURL を開きます。
[ユーザー名とパスワードでログイン]をクリック

[ユーザー名]、[パスワード]、[画像認証]を入力して、[ログイン]をクリックします。

ログインに成功しました。
[設定]をみると、URLが https から http に変わっていました。

投稿記事の確認
さらに投稿記事のデータにアクセスできるか確認してみます。
投稿記事の編集画面を表示します。

画像が表示されていませんでした。

画像が表示されない理由
画像が表示されない理由もURLが原因でした。
[HTMLとして編集]にしてみると、https になっていました。

http に修正します。

[ビジュアル編集]に戻すと、画像が表示されました。

最終的には、https になるため、修正はしません。
元に戻して終了です。
hosts ファイルを元に戻す
Webサイトの表示を確認したので、hosts ファイルを元に戻します。
更新日時が 2022/02/08 がテスト用に編集したファイル
2015/10/30 が元のファイルです。

テスト用のファイル名を hosts から hosts_test などの別のものに変更します。
元のファイル名を hosts_org から hosts に戻します。
hosts をコピーします。

C:\Windows\System32\drivers\etc を開いて、hosts ペーストします。

確認画面が表示されるので、[ファイルを置き換える]をクリックします。

管理者権限の確認が表示されたら、[続行]をクリックします。

hosts ファイルの更新日付が元のファイルと同じことを確認します。

元に戻ったことを確認
ping で確認
スタートメニュー→Windowsシステムツール→コマンドプロンプト の順番でクリックして『コマンドプロンプト』を表示します。
『コマンドプロンプト』が表示されたら、
① ping chocotochoco.com と入力します。
キーボードの[Enter]キーを押下します。

②のアドレスを確認します。
163.44.185.218 これは『ロリポップ!』のものです。
さらに③のように、送信と受信が0でなければOKです。
hosts ファイルの設定は戻りました。
「タイムアウト」という文字が含まれる場合はNGです。
WordPressにログイン
『ロリポップ!』サーバーのWordPressにログインできるかを確認します。
無料独自SSL設定をしているので、アドレスの先頭は https とします。
[ユーザー名とパスワードでログイン]とクリックします。

[ユーザー名]、[パスワード]、[画像認証]を入力して、[ログイン]をクリックします。

[設定]のURLを確認します。
https となっています。

『ConoHa』 は http に修正しましたが、『ロリポップ!』は https のままなので、『ロリポップ!』のデータを参照しているということで良いでしょう。
hosts ファイルの設定が元に戻りました。
さいごに
『ConoHa』への移行データに問題がなさそうなので、ネームサーバーの変更を進めます。